たまお(ニワシドリ)の日記

感想つれづれ。飛び道具は持たないでお入りください。

美術

自然と一体となって生きるのは、もやは失われた幸福なのか[書評]夏の朝の成層圏(池澤夏樹)

お題「好きな作家」 わたしがもっとも好きな作家、池澤夏樹氏、39歳のときのデビュー作です。ずいぶんとひさしぶりに読み返して、あらためて紹介したくなりました。30年前の著書ですが、まったく古さはありません。現代社会への深い内省が、みずみずしい自然…

燕子花であって、燕子花でないものー尾形光琳『燕子花図屏風』に見る抽象性

尾形光琳300年忌特別記念展@根津美術館、行ってきました。 その感想を書く前に。 最初に、燕子花(カキツバタ)図をみたときの気持ちを記しておきたいと思う。 2011年に根津美術館で、はじめて尾形光琳の『燕子花図屏風』を見た。なんといっても国宝…